Google Analytics 上の問合せ完了数から、営業目的のものを排除する。
『問合せに営業メールが来るから、Google Analytics のカウントから排除したい。』という話をたまに承ります。
また、当社自身もこうした願望はあります。ただ、提携や協業といった問合せを拒むわけではないため、単純に、引き合いの問合せが何件あったのかを正しく知るにはどうすればいいのかということについて解説します。
問合せに限らず、フォームには、単なる営業だけでは無く、botによるスパム投稿があったり、多くの無駄なコンバージョンカウントが含まれてしまう状況が想定されます。
これを Google Analytics 側で機械的に排除することはできませんので、Webサイト側で Google Analytics にカウントさせるかさせないかを制御する方法を採ることになります。
botによるスパム投稿は、ただの迷惑でしかありませんので、Google Analytics にカウントされるされない以前に、排除する方法を検討しましょう。
排除方法に完璧はないのですが(いたちごっこですので)、以下の様な対応はいくつか検討されるべきでしょう。
- Google Analytics にコンバージョンプロセスを登録し、正常なルートを通っていない行動を排除する。
- 入力値には、クライアントサイド、サーバサイド双方で適切なバリデーションを入れる。
- 入力値にGETデータを受け入れないようにする。
- 送信プログラムを直接URLで指定できないようにする。
- フォームの Submitボタンを連打できないよう、JavaScript等で制御する。
- エンターキーで Submitボタンが動作しないようにする。(連投禁止措置。)
- POSTデータとSESSIONデータを照合するトークンを導入し、Cookie を持てない bot を排除、また、多重投稿や送信プログラムを直接連打できる状況を禁止する。
- 日本語の CAPTCHA を導入し、bot を排除する。
※最近は bot も進化していますので、英数字の CAPTCHA は比較的突破されやすいです。 - ログを採りつつ、投稿内容が重複するものは排除する。
bot 以外の主に人手で入力される営業メールについては、単純に Google Analytics にカウントされないように以下の様な対処が考えられます。
- そもそも「営業」と「問合せ」のフォームを分ける。
- 問合せ入力項目に「問合せの種類」を設けて、そこに「当社への提携依頼・サービスの紹介」というような項目を設置。これが選択された際には、Google Analytics のタグを制御してカウントしない。
※チェックされた場合に内容確認ページや送信完了ページのURLを別にするなどの制御を入れます。
問合せから営業をする側も、自分のリクエストが正しい相手に行ってほしいと考えています(ここを偽って嫌な印象を与えても得しないとわかっている)ので、問合せの種類といった項目を設けても、素直に選んでもらえることが多いです。
このような対応をすることで、Google Analytics 上の数字を、より実質的で有意な数字として扱えるようになるでしょう。