直帰率が高いのは悪いことなのか?
はい。直帰率が高いのは悪いことです。
ですが、その原因の矛先についてはひとえに言えません。
『TOPページの直帰率が80%を超えているので、TOPページの構造を改善しないとコンバージョンレートが上がらない。』というようなお話を伺うことがあります。
直帰率80%。つまり、10人に8人はさっと見て帰ってしまっているということです。という言い方で捉えれば、確かにとても悪いとしか言い様がありません。
でも、直帰率を下げれば、コンバージョンレートが上がるというのは、風が吹けば桶屋が儲かるに近いお話です。当然、私は「TOPページの直帰率以外に悪そうな数字はないのですか?」と質問します。
- そもそも扱っている商品やサービスに関係ない方を連れてきてしまってはいないのか?
- 新規訪問者と再訪問者に分けてみて、直帰率やランディングページ、訪問経路にどのような違いがあるのか?
- TOPページから移動した2割の方だけを見た場合の離脱率が高いページはどこなのか?
- TOPページから移動した2割の方だけのコンバージョンレートはどうなのか?
- そもそも、Webサイト内で描いている、訪問者とのコミュニケーションシナリオ(どういうページをどの順で見てほしいのか)はどうなっているのか?
このあたりがわからないと、その直帰率を改善して、コンバージョンレートが改善するかは是非の判断ができないのです。
以前どこかの論文に「訪問者は1ページ移動する毎に、その20%に減少する。」というものがありました。訪問経路を選ばなければ直帰率80%、当然の数値かもしれません。
実は、『雑多なニーズがある訪問者の内、本当に求めていた方が20%いて、その方には次に進んでもらえる訴求や構成になっていた。』のかもしれません。
例えランディングページだったとしても、インターネットの閲覧者からすれば、自分の行動の中の1ページでしか無いわけですから、直帰率という点だけで訪問者の行動とWebサイトのギャップを推し量ってしまうと、思わぬ死角があるかおしれませんので、お気を付けください。