アクセス解析の効率を考えたディレクトリ・ファイル命名を

アクセス解析をする上での主な視点は “問題のあるページを発見すること” と “理想的なページを発見すること”、つまり、課題と改善のモデルとなる例を見つけることです。
それを最も端的に示しているのは、直帰率または離脱率と、ページ閲覧時間です。これは以前のいくつかのコラムでも触れていることです。

この直帰率/離脱率とページ閲覧時間は、そのページが持つ役割(内容)によって異なります。
詳細情報が記載されたページであれば、買うか買わないかの判断をするページですので、離脱率は高め、平均滞在時間は長めが正常です。
一方で、選択を主目的とする一覧ページであれば、離脱率は低めで、平均滞在時間も短めの方が好ましいでしょう。

正しい判断を行う上で、ページ自体の性質の違いから、詳細ページと一覧ページは、一緒に分析すべきではないと言えます。ですが、これをリストからいちいち分けるのは、数が増えれば増えるほど非生産的になります。
ですので、ディレクトリ・ファイルの命名が重要です。
例えば、各商品ディレクトリの配下に詳細情報を格納するディレクトリを作り、そこに詳細情報ページを置くなどです。具体例としては以下の様になります。

商品AのTOPページ → /shohin_a/index.html
商品Aの色別一覧ページ → /shohin_a/color_list.html
商品Aの青色詳細ページ → /shohin_a/article/blue.html
商品BのTOPページ → /shohin_b/index.html
商品Bの色別一覧ページ → /shohin_b/color_list.html
商品Bの黄色詳細ページ → /shohin_b/article/yellow.html

こうしておくと、Google Analytics 「サイトコンテンツ>全てのページ」レポートで、”/article/ というディレクトリを含む” という絞り込みで、詳細情報ページだけのリストを簡単に入手できます。また、上例では、一覧ページを “color_list.html” というファイルで絞り込めますね。
他にも、体系化された商品コード、時系列などでディレクトリを切ったり、特定商品とブログ記事を紐付けられる用にディレクトリを揃えたりなど、色々な視点で考えることができます。

ここまで考えてディレクトリ・ファイル(URL)構造を設計することはなかなか無いと思いますが、時間が経てば経つほど、アクセス解析に掛かる手間が掛かってくるようなことが起こると、改善サイクルが破綻してしまうことがありますので、是非、サイト設計段階から URL については注意を払うことをお勧めします。