BtoB ビジネスを行う企業において、Webサイトが “普通なら” アクセス解析は不要。

BtoB ビジネスを行う企業の Webサイトは、ターゲット層の数が当然ながら BtoC よりも小さく、プロモーションの反応がビビッドに表われるとも限りません。
ちょっとインターネット広告を打っただけで、お客様が急増するなんてことがあったのは、2000年頃まででしょうか。業界によっては、『インターネット広告で顧客を獲得するのは、弱者の戦略』という言葉を口にするところさえあります。

言い方はさておき、ターゲットは決まっているから、インターネット広告を打ったところで取引できないところからのアクセスや問合せが増えるだけになるというのは、直感的に間違っていないと思います。
何故そうなのかと言えば、多くの BtoB ビジネスを行う企業は、”今のありのままの既存顧客や既存業界を視野とした Webサイトを作るから” です。
自社の Webサイトが、既存顧客や中心ターゲット層のデータや意見から構築されているのであれば、正直、Webサイトの意味は、単なる看板を掲げているのと変わりません。
アクセス解析は、試行の結果を評価するものなので、初めから答えがほぼ分かっていることに対しては、それほど有益とは言えません。

Webサイトや SNS といったインターネットプラットフォームが、何故マーケティング活動で話題になるかと言えば、単にリーチが広く取れるからだけではなく、表現量に制限がなくデリバリーコストが安く、アーカイブ能力に優れるからです。
つまり、紙や波と違って作成、訂正や変更が楽であるため、例えば『潜在的なターゲット層を顕在化できるだろうか』のような、広い視野での観測気球を上げる場としての適性が高いわけです。

極端な例ですが、伝統工芸が Webサイトで現代的作品を提供して上手くいっている話などもよく聞くところですね。

BtoB ビジネスを行う企業は、可能性を検討する場として Webサイトをもっと遊んでみるということが必要だと思いますし、そうしたことをするならば、数値分析もより有益な解を示してくれるでしょう。