Google 巣ごもり消費は限定的か?

アクセス解析のお話ではなく、新型コロナウィルスのインターネット検索への影響に関する内容です。

4/28 米グーグルの親会社アルファベットが 2020年1-3月期の四半期決算を発表しました。増収増益の好調な内容でしたが、新型コロナウィルスの流行が本格化した 2020年3月においては、広告収入が前年比で「10%半ば」と大きく減少したとのことでした。
ただし、動画視聴、検索、アプリダウンロードといった、様々な数値は伸びており、巣ごもり活動が Google のトラフィックに大きな影響を与えているとのことです。

それでも、3月の広告収益が悪化した理由は、広告主の出稿手控えと、検索傾向が「モノ(購入)から情報(閲覧)」に大きく変化した事に起因しています。増えている検索は、当然新型コロナウィルス関連に傾いています。

一方、米アマゾンは、4/30 に同四半期決算を発表し、こちらも売上高は、前年同期比26%増の754億5200万ドル(約8兆円)と好調、3月以降も堅調で、巣ごもり消費の追い風を一身に受けた形になっています。ただ、様々な部分のコストは大きく増えており、純利益は振るいませんでした。

他、様々な企業の四半期決算を総じて見ると、『消費者は生活必需品や自身の日用品を、すでに知っている場所か、新しく知った、誰かが信頼できると言っている場所で買っていて、それ以外の場所や行動は非常に限定的である』という仮説に、各社の四半期決算発表が裏打ちする形になっています。
この仮説における消費者心理は、脅威に対して臆病かつ危うい(目の前の自分に有利な情報を盲目的に信用しやすい)状態にあるということで、幅広い選択肢から無駄も含めた消費行動を採れるようになるのは、まだまだ先が遠いかもしれません。