何故「検索キーワード」ではなく「検索クエリ」なの?

Google Search Console など、様々なツールで「クエリ」という言葉が使われています。おそらく無意識に「検索キーワード」とイコールと理解して目にされているかと思います。
正直それでいいです。で終わりなのですが、この前違うのかと聞かれましたので、コラムにしてみます。

日本においてカタカナ英語は、母国語圏の方が『?』となるような拡大解釈や、全く違う意味を持つ言葉として使われる傾向があります。
クエリという言葉は、開発者であればなじみがある言葉です。もちろん、英語圏出身の方も違和感はない表現でしょう。クエリとは、質問者が回答を得るための問いかけの全てのことです。
つまりは、Google の検索ボックスに入れた文字全てを指します。ですので、「(検索)クエリ」とラベリングしている値は、実際に検索された生の言葉を意味しています。
一方、キーワードは、日本語に直訳すると鍵となる言葉なので、実際に検索された生の言葉とは限りません。その一部を指していたり、何なら、要約した違う言葉だったりします。
Google ですと、Google 広告の管理画面で広告主が設定する言葉のところに「キーワード」とラベルが付けられています。これは『キーワードを含むクエリに一致する広告出稿が可能である設定』であるためです。(キーワードの完全一致出稿は意味合いとしてクエリ指定といえますね。)

このような違いがあるのですが、厳格なプロ同士や英語でコミュニケーションを取るとき以外は、正直使い分けする必要は特にないと思います。
ただし、厳格なプロ同士や英語でコミュニケーションを取るときは、意識して使い分け、定義の齟齬がないようにしないといけないですね。