Google Analytics を見て改善を検討するならば、対象をちゃんと選びましょう。

Google Analytics を見つつサイト改善を検討しようとされている方は、まず、どこから手を付けるべきかという優先順位付けをされるかと思います。
当然、”多くの人が見ているページ” を優先することになるのですが、単に多くの人が見ているだけでは、その後の評価に十分ではありません。

単純に言えば、『1 セッション、直帰率 100% のランディングページを改善して直帰率が 0% になった』としてもそれが改善の成果とは言えないですよね。ここには偶然が存在する余地があまりに大きいです。改善したかどうかは、安定した再現性があるかどうかというのが重要ですから。

真面目に統計的にサンプルサイズ(どれくらいのセッション数があればいいのか)を出すことはできますが、求めたいことや変動させる要素など複雑で、ページを改善するという視点だけでいえば、精緻にサンプルサイズを求める意義はそれほど高くありません。
ですので、簡易にしてしまいましょう。

1 の変化が、全体の 0.1% 単位になる、1,000 セッションに到達しているページ

このくらいの母集団を対象にすれば、改善の評価に十分と考えます。そして、どのようなページも、数ヶ月、数年と期間を延ばせば、1,000 セッションを母集団とすることができてしまうのですが、数年前ともなれば、そもそもそのページの見た目が変わっているでしょうし、何より、一般社会のトレンドが違いすぎます。そこで、上記に加えて以下のルールを加えましょう。

いつまでに結果を知りたいのか。その日数と同じ直近過去データを取得して、1,000 セッションに到達しているページ

いつまでに結果が知りたいのかと、統計区間の間に全く関係はありませんが、例えば 2 週間で検証を行いたいのであれば、その 2 週間で 1,000 セッションに到達しないと評価の信頼性が担保できないわけですから、結果として正しい設定になるという考え方です。

全く理論的ではない定義で申し訳ありませんが、結構実践的な考え方でもあるので、使ってみてはどうでしょう。