Google Analytics における訪問の区切り
Google Analytics は、新規訪問と再訪問の区分け、セッションの区切りなどにおいて、Cookie を使って判断しています。
この Cookie には、有効期限が設定されており、その期限内か期限外かで、仕分けされています。
Google Analytics において、これら期限は任意に変更が可能です。導入者の多くは、変更したことがないでしょう。
基本的に私も変更することはありませんが、特殊な Webサイトである際には、変更することがあります。
何も触る必要が無い設定ですが、知っておいて損はないので、セッションの区切り設定について、解説します。
設定は、「プロパティ>トラッキング情報>セッション設定」から行います。できることは2つ。「セッション」と「キャンペーン」のタイムアウト設定です。
1訪問の区切りとなるセッションのタイムアウト設定
セッションのタイムアウト設定とは、Google Analytics のタグが読み込まれた後、次にまた読み込まれる(ページを移動するなど)までの時間を設定します。
この時間を超過すると、再び Google Analytics のタグが読み込まれた際には、1訪問が改めてカウントされることになります。
セッションはデフォルトで30分。1分から4時間の間を1分単位で設定できます。
ここを変更する必要があるとすれば、1ページの滞在時間が30分を超えることがある Webサイトです。Web内にJavaアプレットなどを読み込み、ページ遷移をすることなく、訪問者が作業をするような Webアプリについては、この設定をいじる必要が生じることもあるでしょう。
成果の考え方に大きな影響を及ぼす!? キャンペーンのタイムアウト設定
もう一つ、見慣れない設定が「プロパティ>セッション設定」に並んでいます。キャンペーンのタイムアウト設定です。これは参照元キャンペーンのことであり、このキャンペーン情報をどれだけの期間保持するのかを設定する項目です。
Google Analytics の参照元のレポートですが、実はちょっと特殊な分類の仕方をしています。Google Analytics のヘルプには以下の様にあります。
『たとえば、ユーザーが google.com の検索結果をクリックしてサイトにアクセスした後、ノーリファラーとして再びアクセスし、コンバージョンに至った場合、Google アナリティクスの通常のレポートでは、[トラフィック] に「google.com / organic」のコンバージョン数 1 が表示されます。』
つまり、Google Analytics の参照元キャンペーンに該当しないセッションがあった場合、そのセッションが過去にアクセスしてきた経路を参照元としてカウントしますよ。ということで、その過去をどこまで有効にしますか?という項目です。
『コンバージョンした直前の訪問元が常に参照元になっているんじゃないの!?』と多くの方が思われているかもしれませんが、そうではありません。
キャンペーンはデフォルトで6ヶ月。1分から24ヶ月の間を1分単位で設定できます。
どのような場合に、この設定をいじっておいた方が良いかと言えば、定期的かつ断続的に広告を出稿している場合です。
具体的には、3ヶ月に1回展示会などを行っており、そこへの参加応募を Webサイト上で募り、広告を出稿しているというような状況がある場合、このキャンペーン設定を3ヶ月(以内)と設定しておかないと、前の展示会集客広告で訪れた方の参照元が数値上干渉してくることがあり得ます。
どうでしょうか?特にキャンペーンのタイムアウト設定については、初めて知った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
とはいえ、そこまで厳密に検証したいのであれば、Google Analytics 以外の計測ツールを選択する方が良いと思いますので、冒頭の通り、基本的にこれらの設定自体を変更する必要はほとんどないと考えます。