Google Analytics で PDFダウンロードをカウントしたい。

BtoB企業の場合、Webサイト内全てが HTML ファイルとは限らない事がよくあります。製品カタログや展示会のフライヤーなど、画像やPDFを使用することもよくあるでしょう。
Google Analytics は、HTML に記述した計測タグが読み込まれることでカウントされる形なので、HTML が記述できない PDF ファイルのダウンロードは、そのままでは計測されません。

とはいえ、製品カタログや展示会フライヤーがどれだけ見られたかは、おそらく知りたい情報、コンバージョン定義にしてもいいくらいの情報でしょう。

これら、HTML の計測タグを埋め込めないファイルについては、大きく分けると2つの方法があります。

  1. HTMLから PDF や 画像を呼び出すことで、呼び出しもとの HTML 上に記述した計測タグでカウントさせる方法。

    <embed> や <object> といった HTML タグを使用して HTML 上に PDF ファイルを埋め込めます。これであれば、確実に PDF ファイルの表示回数を得ることができるでしょう。

  2. Javascript のイベントハンドラを利用し、Google Analytics に “PDF ファイルへのリンクがクリックされた際にカウントさせる” という命令を実行させる方法。

    具体的には、主に以下の2つの方法があります。いずれも、PDF ファイルへのリンク部分に、onclick(クリックされたら)という命令文を書きます。(いちいち個別に書くのが面倒であれば class 指定などをしておき、別ファイル化した Javascript を特定 class で動作するようにしてしまうのが良いでしょう。)

    ページビューにカウントする場合の記述例
    <a href=”/pdf/test.pdf” onclick= “ga(‘send’, ‘pageview’, ‘/test/test.pdf’);”>PDFダウンロード</a>

    イベントにカウントする場合の記述例
    <a href=”/pdf/test.pdf” onclick=”ga(‘send’, ‘event’, ‘click’, ‘/pdf/test.pdf’);”>PDFダウンロード</a>

    ページビューでカウントする場合は、まさに閲覧数が Google Analytics のページビューに算入されるので、レポート画面上見やすいといえますが、一方、直帰率などにも影響を与えますので、イベントにカウントする方が良いと考えます。

 

一般的には、方法 2 の方がメジャーな感じがしますが、onclick を設定したリンクがクリックされたことをカウントしているので、厳密に言えば、そのリンクがクリックされない限り、PDF ファイルの閲覧数がカウントされない、つまり、検索結果から PDF ファイルに直接来られると、一切カウントされないという欠点があります。
方法 1 でも同じではありますが、方法 1 の場合、検索結果から PDF に直接来ても、呼び出しもとの HTML にリダイレクトさせた上で表示するなどの対応が可能な分、正確な計測が可能になります。

あまり聞き慣れない方法かもしれませんが、実装は難しくなく不具合もないので、是非お勧めしたい方法です。