Google Analytics に、PC だけ、または Smartphone だけしか計測されない

実際にあった話ですが、とある機械部品メーカーさんの Web サイトについて「折角、レスポンシブ(レスポンシブウェブデザインのこと)にしたのに、一向にスマホユーザー来ないんだよね。やっぱり、ウチの商材じゃ、皆さん会社の PC からしか見ないんじゃないかな。」という話がありました。

『アクセス解析ツールの計測ミスってるんじゃないですかね?』「いや、リリース後に確認してもらって、スマホユーザーとしてカウントされてたから問題ないと思うよ。それに、ゼロって訳じゃ無いんだよ。」
『PC でのカウントはされてるんですか?』「されてるよ。」

というようなやりとりもあり、何となく、実装ミスではなさそうだな。と結論づけられるように見えますよね。ですが、このケースでは、計測タグの実装ミスがあったのです。

何かというと、レスポンシブウェブデザインとして、デバイスの画面サイズをトリガに、PC と Smartphone の HTML(CSS)を読み替えるだけではなく、実は、サーバサイドでデバイス判定を行い、共通出力(ヘッダーやフッターなど)を切り替える処理がされていました。
そして、Smartphone の共通出力部品の HTML 上に、計測タグを読み込むための Javascript が記述されていなかったという顛末でした。

Google Analytics(や他のアクセス解析ツール)と、サーバ上のデバイス判定プログラムは、必ずしも全く同じ基準で、PC と Smartphone を分類できているとは限りません。ここにずれがあると、Web サイトを設置しているサーバでは「PC」と判定されるが、Google Analytics では「Smartphone」と判定されるというようなことが起こります。
で、このケースでは、この狭間に落ちる端末が来た際に Smartphone アクセスとして、Google Analytics にカウントされるので、ゼロではないという状況が生まれるわけです。

ちなみに、修正したところ、アクセスの 25% 程度は Smartphone だったようで、危うく判断(社内への報告)を間違えるところだったとのことでした。

こういうことになっているサイト、実際なくはないんじゃないでしょうか。